「崩しとは投げ技を掛ける一瞬前に敵の体を僅かに不特定の状態にすることである。」
上のことばは、私が稽古している武道正風会の創始者、望月稔先生が書かれた本に載っている言葉です。 望月先生は、柔道の嘉納治五郎師範、三船久蔵十段に直接師事された方です。
崩しとは、柔道の投げ技において、 相手を投げるため、不安定状態にする方法です。 崩しは、その相手を不安定にする方向によって、八方の崩しに分類されます。 一方、自分の体勢を技を掛けるのに都合良い状態にもってゆくことを作りと言います。
このことばの中で注目するところは、”敵の体を僅かに”という部分でしょう。 大きくではないのです。僅かにです。 押したり、引っ張ったり無理やり崩すのとは、違うレベルのことを語っているのです。 続けて望月先生の本から引用させていただきます。
「崩されて居る方が気づかぬくらい微妙な作業であるので、ひたすらな熟練によってのみ感得されるものである。」